映画『幸せのレシピ』ネタバレ感想 人生で大切なのは自分のレシピを持っていることですって

ナポリのパスタ シネマ手帖・洋画
イメージ画像

もしも童話のようなハッピーエンドを求めているなら、この映画はおすすめです。

疲れちゃって、脳にも心にも甘い映画が必要…ならば、ぜひ『幸せのレシピ』をどうぞ。

というわけで、この映画がどう甘いのか、感想を語ってみたいと思います。

「昔見たな~」と言う方も、「見てないけど興味ある」という方も、よろしかったらお付き合いください。

ただしネタバレ・あらすじを含みます

お嫌な方はここまででお願いいたしますm(_._)m

スポンサーリンク

映画『幸せのレシピ』ネタバレ感想

記憶がおぼろになっている方&見ていない方のために、簡単なあらすじを。

マンハッタンのレストランで料理長を勤めるケイトは仕事一筋。レストランのオーナーに命じられてセラピーにかかってはいるが、セラピストに話すのも料理のことばかりである。ある日、ケイトの姉が娘のゾーイを連れてやってくる途中で事故に遭い、姉は亡くなってしまう。ゾーイを引き取ったケイトだが、姪はケイトの作る料理を食べてくれず、職場では料理長の自分に相談もなくニックという料理人が雇われていた。

人生で大切なのは自分のレシピを持っていることですって

ケイトは立派な料理人ですが、人間的に少々難ありです。

人との付き合いが上手じゃないのですね。

そのため、職場では、みんながケイトを怖がっているところがあります。

オーナーからはセラピーに行くように言われて、しぶしぶ通うケイトです。

でも自分を変える気のないケイトには全然意味がない、わけでもなかった。

後々、このセラピーの先生がいいことを言ってくれるのです。

そして、このセラピーで、ケイトの幼少時代に問題があったことも分かります。

ケイトの母が早くに亡くなったこと、父は母をなくした子供たちに興味を向けなかったこと。

ケイトはそのへんの事情を言い渋ったのですが、彼女の人間形成に当時のことが影を落したのは確かでしょう。

でも、ゾーイと暮らすようになって、ゾーイを育てるだけでなく、ケイト自身が子供時代をやり直しているような部分も見えました。私の勝手な見方ですけどね。

とにかく、ゾーイと暮らすことで、否が応でも、ケイトも変わらざるを得なくなった。

そして、職場ではニックという異分子がやってきて、これまた今まで通りとはいかなくなった。

厨房で働く人間はケイトが自分で決めたいし、そうできる約束だったのですが、オーナーが勝手にニックを雇ってしまったのですね。

そこからして、ニックにいい感情を持てるわけもないのに、彼は厨房でオペラを流しまくるわ、軽口ばかり叩いているわで、とてもじゃないけどケイトは受け入れられません。

流れが変わったのは、食事を取ろうとしないゾーイに、ニックがパスタを食べさせたことからです。

ゾーイが食事をしたことで安心したケイトは、素直にニックに感謝します。

そして、二人は恋人へと進展していくのですが、仕事が命で、人生で、自分のすべてというケイトにとって、ニックは自分の地位を脅かす敵でもありました。

当然うまくいかなくなって、二人は別れてしまいます。

おまけに、ケイト達が別れたことにゾーイがショックを受け、プチ家出となりました。

ゾーイも大変です。小学生の身には、なかなかハードな変化続きですよね。

それでも、無事ゾーイは戻ってきましたから、ここは一安心。

職場でも目障りなニックがいなくなったのですから、今まで通り……とはいかなかった。

ケイトは客からの執拗なクレームに腹を立て、喧嘩となり、店から飛び出してしまいます。

そんなこんながあって、ケイトはセラピストから言われるのです。

どうすべきかは、自分が一番わかっている。自分で作ったレシピがベストだ、と。

夢だっていいじゃんね

自慢のティラミス

イメージ画像

セラピストのセリフを聞いたとき、懐かしいなあと思いました。

私も若い頃、どうすればいいのか分からなくなったとき、結局のところ、答えは分かっているんだよな…と思ったものです。

答えは元々、自分の中にあるのですよ。

ただ、答えを取りにいく行動を起こせない。起こすのがすごく嫌だ、もしくは怖い。

だから、どうしても行動に移せなくて、あるいは中途半端な行動になってしまって、欲しかった答えを得ることができず、私は挫折したと周囲に言うこととなります。

ケイトの場合でいうなら、ニックに謝り、一緒にいてほしいと言うべきだと分かっていても、自分を曲げることができないとか、「いまさらなんだよ(怒)」とニックに言われるのが怖くて、行動に移せない。

ニックを黙って見送ったあと、「これでよかったんだ」と自分に言い聞かせ、昨日までと同じ日常に帰っていけば、少なくとも傷つくことはありません。

でも、ケイトは、答えを取りにいきました。自分の秘密のソースを持って、ニックに「行かないでほしい」と伝えたのです。

そして、ケイトとニックとゾーイは、幸せに暮らしましたとさ。

めでたし、めでたし。

ちょっと、ちょっと~! 現実はそんなにうまく行くわけないでしょ~!? と言うのは野暮というもの。

これは、そういうハッピーエンドを楽しむ映画なのです。

夢物語だっていいじゃないですか。

夢だからこそ、甘い感情をストレートに味わうことができるのですよ。

美味しそうな料理と共に、甘いストーリーをご堪能ください。

スポンサーリンク

映画情報

製作年/2007年
製作国/アメリカ
監 督/スコット・ヒックス
出 演/キャサリン・ゼタ=ジョーンズ/アーロン・エッカート/アビゲイル・ブレスリン

日本での公開年も2007年です。

『幸せのレシピ』はドイツ映画『マーサの幸せレシピ』のリメイク版だそうです。

いつか機会があれば、ドイツ版も見てみたいな~。

 

シェフつながりで、『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』もよろしかったら。

こちらも楽しい映画ですよ~。涎ものの料理あり、思わず体が動きそうになる音楽あり、です。

とりあえず私の感想を見てくださいね~(笑)

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました