主演はジム・キャリー。
ただそれだけで、この映画を選びました。
私は急いでいました。急いで映画を選び、スマホにダウンロードする必要がありました。
なぜなら、待ち時間のめちゃくちゃ長い病院に行く直前だったから。
長い待ち時間を、せめて楽しい映画で紛らわせたかった(泣)
結果、この『イエスマン “YES”は人生のパスワード』を選んで大正解でした。
この映画はエンターテイメント系で笑えるシーンも多かったですが、なかなかに考えさせられるところがありました。
人生に疲れた。しんどい。
もし、そう思っているときなら、この映画はおすすめです。
なんか怪しい…と思われました?
なんでもかんでも「イエス」なの? そんなの、うまくいくわけないじゃない。
そう思われたなら、ぜひ、ご一緒に、人生における「イエス」の秘密を探ってみましょう。
もしかすると、あなたの抱えている問題の打開策がみつかるかもしれません。
ただしネタバレを含みます。お嫌な方は、ここまででお願いします。
『イエスマン “YES”は人生のパスワード』あらすじ
カールは引きこもりの銀行員です。
親友からの電話にさえ出ず、外出を拒みます。
そのため、親友のピーターは非通知で電話をかけてきたりします。
うっかり電話に出てしまったカールですが、カールの答えはすべて「ノー」。
ピーターは恋人のルーシーと婚約したため、婚約パーティーにカールを呼びたいのです。親友ですからね。しかしカールの答えは、やはり「ノー」。
さすがに本気で怒ったピーター。カールに、おまえに待っているのは孤独死だと言います。
その言葉に動かされたのか、カールは知り合いに誘われた自己啓発セミナーに参加。
それこそが「イエス」セミナーでした。
そのセミナーで、すべての答えは「イエス」だと誓約を立てるカール。
セミナーが終わった直後から、カールの答えは「イエス」のみ。
ホームレスから車に乗せてくれと言われ「イエス」。
金をくれと言われ「イエス」。
バーでピーターに「お前のおごりな」と言われ「イエス」。
宗教の勧誘にも、ガールスカウトの募金にも、テレビショッピングにも、イラン人の花嫁斡旋サイトにも、すべて「イエス」。
さらには、やりたいことを手当たり次第やってみる。
ギターを習い、韓国語を習い、プロペラ機の操縦を習い、ボランティアに勤しむ。
おかげで、新しい恋人ができました。
すべてに「イエス」、すべてに「ポジティブ」になった男の結末やいかに!
『イエスマン “YES”は人生のパスワード』ネタバレ感想
“YES”とは前向きに生きるための打開策…かもね
なんにでも「イエス」と答える。そんな誓約を立てた男がいます。
誓約を立てた男・カールですが、本当にネガティブだったのですよ。
理由は3年前の離婚が原因です。
3年前ですよ、3年前。
でも、全然立ち直れていません。
仕事もうまく言っていない様子です。長らく勤めている銀行で、まったく出世の兆しがありません。
親友のピーターが声をかけても、“いいからほっといてくれ”オーラ全開です。
さすがの親友も匙を投げるわけです。
でも、こんなふうにネガティブの淵に沈んでいる時って、まったく周りが見えないものですよね。周りどころか、自分自身も見えちゃいません。
そんな、ネガティブの淵にどっぷり沈み込んでいる人が、淵から抜け出すきっかけを掴むにはどうしたらのいいのでしょう?
こんなときには、荒療治が必要かもしれません。
すべてに「イエス」というのは、なかなか良い荒療治ではないでしょうか?
うん。私はいいと思います。
現実に、否定的なことばかり言う人いますよね。人から何かを言われたら、まず否定から入る人。
否定ばかりされるって、だんだん、その人と口を利くのが嫌になりませんか?
私はなります。
その人が悪い人じゃないと分かっていても、たぶん距離を取るようになると思います。
また、仕事の選り好みの激しい人に、しょっちゅう仕事を頼む人なんて、いますかね?
嫌な仕事も引き受けてくれる人なら、またこの人に頼もうと思いませんか?
人が離れていく、仕事がどんどん減っていく。そんなときに、今までと同じ行動じゃどうにもならない。
すべてに「イエス」をとりあえずやってみると、違う道が開けてくるかもしれない。
映画では、カールは出世して重役になります。
現実はそんなにうまくいかないとは思いますが、一筋でも光明が見えたなら、それは荒療治が成功したってことではないでしょうか。
だけど“YES”だけじゃ流されちゃうよね
イエスマンとなったカールですが、さすがに、考えなしに「イエス」を連発していたツケが、後半にやってきます。
そりゃそうだ。
最大のツケはテロリストに間違われたことですが、そこから、自己啓発セミナーの教えで、すべてに「イエス」と言っていたことが、新しい彼女・アリソンにばれてしまいます。
もしかしたら、というか、絶対、「私とつきあったのも、そのセミナーのせいね!?」ってなりますよね。
アリソンの怒りは大きく、でも、カールも負けずに食い下がります。
セミナー前のカールなら、もう即、諦めていたはずです。
本当に大切なのは、心からの「イエス」であるということが分かったカールは、アリソンと仲直りできます。
よかったよかった。
映画の中で、セミナーの講師?教祖?のテレンスも言っていますが、最初は訓練として、とにかく「イエス」という癖をつけるのが目的でした。
すんなり「イエス」を口にできるようになったなら、そりゃあ軌道修正も必要になってきますよ。
まあね、現実はこんなにうまくいかないのは承知ですが、もしかすると、映画以上にうまくいく現実もある……かもしれないです。
映画情報
製作国/アメリカ
監 督/ペイトン・リード
出 演/ジム・キャリー
日本での初公開年は2009年です。
アリソン役のズーイー・デシャネル。
ズーイーは女優だけでなく音楽活動も行なっていますが、映画の中でもガールズ・バンドを結成しています。
映画でのバンド名は“ミュンヒハウゼン症候群”(笑)
この映画を病院の待合室で見るなら、笑い声に注意です。
でも、バンド名には笑っちゃいましたが、このバンドけっこう好きです。
アリソン、かわいすぎ。
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